冬場の凍結などで水道管が破裂してしまうと、単に水が使えなくなるだけでなく、建物や家財に深刻な被害をもたらします。破裂箇所にもよりますが、多い場合は毎分数十リットルもの水が噴き出し続け、あっという間に家の中が水浸しになってしまいます。 水は目に見える範囲だけでなく、壁の内部や床下、天井裏など、建物の構造の隙間を通って予想以上に広範囲に浸透します。これにより、まず壁紙やフローリングが水分を含んで剥がれたり、歪んだりします。天井からの水漏れの場合は、天井板が濡れてカビが発生したり、最悪の場合は崩落したりする危険性も伴います。構造材である柱や梁が長時間水にさらされると、木材が腐食し、建物の耐久性そのものが低下する可能性も否定できません。 家財への被害も甚大です。家具は木材が水分を吸って膨張したり、カビが生えたりして使用できなくなることがあります。電化製品は水に濡れるとショートして故障し、修理が困難になることが多いです。衣類や書類、思い出の品なども、一度水に浸かってしまうと元に戻すのが難しくなります。 さらに、水濡れによる二次的な被害も無視できません。水浸しになった場所で電化製品からショートが発生すると、火災の原因となるリスクがあります。また、濡れた床は滑りやすく、転倒して怪我をする危険性も高まります。湿度が高まることで、カビだけでなくダニが発生しやすくなり、健康被害につながる可能性もあります。 これらの被害から復旧するには、単に水道管を修理するだけでなく、濡れた箇所を乾燥させたり、内装材や家財を交換したりといった大規模な工事が必要となり、多大な時間と費用がかかります。 水道管の破裂による被害は、生活基盤を脅かす深刻なものです。こうした悲惨な状況を避けるためにも、特にリスクの高い時期には、水道管の凍結防止など日頃からの予防対策をしっかりと行うことが何よりも重要です。
水道管破裂で家がどうなる?具体的な被害