水道の蛇口から耳障りな「ポタポタ」という音が聞こえてきたら、それは水漏れのサインです。少量だからと軽く考えて放置していると、気付かないうちにかなりの水が無駄になり、水道料金を押し上げる原因になります。さらに、水漏れ箇所周辺は常に湿った状態になるため、カビやヌメリが発生しやすくなり、見た目の問題だけでなく衛生面でも好ましくありません。建材の腐食につながる可能性もゼロではありません。このポタポタ漏れ、多くの場合、蛇口内部の部品の劣化が原因です。特に、水を完全に止める役割を持つゴム製の「パッキン」が、長年の使用で硬くなったり摩耗したりすることで、隙間から水が漏れ出してしまいます。パッキン以外にも、蛇口を構成する他の部品の劣化や、接続部分の緩み、あるいは水道管内のわずかなゴミが挟まっていることなども考えられます。もしご自宅の蛇口がポタポタと漏れているのに気づいたら、まず冷静に以下の点を確認してみましょう。一つ目は「どこから漏れているか」です。蛇口の先端(吐水口)から落ちているのか、それともハンドル部分や根元から滲み出ているのか。漏れ出す場所によって、疑われる原因となる部品が異なります。二つ目は「どんな種類の蛇口か」です。一般的な単水栓、混合水栓、レバー式など、種類によって内部構造や使われている部品が違います。三つ目は「いつ漏れるか」です。水を閉めている時だけなのか、使っている最中も漏れるのかなど、状況を観察します。これらの情報を把握しておくと、原因特定や必要な修理方法を判断しやすくなります。自分で直す場合でも、業者に依頼する場合でも、状況を正確に伝える手助けになります。軽い緩みであれば増し締めなどで改善することもありますが、多くは部品交換が必要です。自分で修理道具を揃えて挑戦することも可能ですが、失敗するとかえって悪化させたり、別の箇所を傷めたりするリスクもあります。少しでも不安を感じる場合や、原因が特定できない場合は、無理せず専門の水道修理業者に相談するのが賢明です。早めに対処することで、被害を最小限に抑え、余計なコストを削減できます。
蛇口からポタポタ音がしたらまず確認すること