現代の住宅の主流であるユニットバスは、工場で製造されたパーツを現場で組み立てる「箱状」の構造をしているため、かつてのタイル張りのお風呂に比べて水漏れリスクは格段に低いとされています。しかし、それでも床下での水漏れが完全にゼロになるわけではありません。ユニットバスにおける漏水の主な原因は、排水トラップの接続不良や、給水・給湯管のジョイント部分の劣化、そして防水パン自体の亀裂などが挙げられます。これらのトラブルが発生した場合、床下に水が漏れ出し、お風呂を支えるフレームや住宅の基礎部分に悪影響を及ぼします。ユニットバスの床下漏水の修理費用を考える際、ポイントとなるのは「アクセスのしやすさ」です。多くのユニットバスにはエプロンと呼ばれる前面パネルがあり、これを外すことで内部の点検がある程度可能です。しかし、床下の奥まった場所で配管が破損している場合、修理のために一度浴槽を持ち上げたり、周囲の壁を一部解体したりする必要が生じることがあります。このような作業が必要になると、技術料が高くなり、費用は十万円から三十万円程度かかることもあります。また、ユニットバスの下に水が溜まり続けると、湿気が逃げ場を失い、家全体の土台に深刻なダメージを与えることになります。もし土台の交換が必要になれば、ユニットバス自体を一度解体・撤去して、基礎を直してから再度設置するという、ほぼリフォームに近い工程が必要となり、費用は百万単位に達することもあります。こうした最悪のシナリオを避けるためには、ユニットバス特有のサインを見逃さないことが大切です。排水がスムーズでない、洗い場の床が以前より沈む感じがする、脱衣所の壁の下方がふやけているといった症状は、床下でのトラブルを示唆しています。メンテナンス費用を抑えるためには、設置から十年から十五年が経過したタイミングで一度プロの点検を受けることが推奨されます。初期の配管トラブルであれば、わずかな部品交換と清掃だけで解決できる場合が多く、将来的な大規模工事の出費を未然に防ぐことができます。住宅設備の中でも高価な浴室を守るためには、その土台となる床下の状態に常に気を配ることが不可欠です。
ユニットバスの構造と床下漏水時のメンテナンス費用