賃貸アパートで生活している中で、トイレの水が流れるスピードが以前よりも遅くなったと感じる瞬間があります。完全な詰まりではないものの、渦を巻くような勢いがなく、どこか重たげに水が引いていく状態は、配管の奥で何かが滞っているサインです。このような「予兆」を見逃すと、ある日突然、全く水が流れなくなりパニックに陥ることになります。アドバイスとしてまずお伝えしたいのは、異物を流した記憶がないか自問自答することです。例えば、スマートフォンをポケットから落とした、子供が小さなおもちゃを投げ入れた、あるいは猫砂や食べ残しを流したといった心当たりがある場合、自力での解決はほぼ不可能です。これらの固形物はラバーカップを使っても奥へ押し込んでしまうだけで、状況を悪化させるだけでなく、解体修理が必要になる可能性を高めます。心当たりがない、つまりトイレットペーパーの蓄積が疑われる場合に限り、市販の真空式パイプクリーナーやラバーカップの使用を検討しましょう。アパートのトイレは一戸建てに比べて配管が細かったり、横引きの距離が長かったりすることが多いため、排泄物や紙の量に対して水量が不足すると、少しずつ堆積物が溜まっていくのです。解決の一助として、食器用洗剤を百ミリリットルほど便器に入れ、その上からぬるま湯を注いで二十分ほど放置する手法があります。洗剤に含まれる界面活性剤が汚れの潤滑剤となり、詰まりを解消しやすくしてくれるのです。ただし、この方法はあくまで軽度の紙詰まりに限定されます。また、アパートの管理規約を確認することも忘れてはいけません。夜間にトラブルが発生した場合、慌ててネットで見つけた高額な修理業者を呼んでしまうトラブルが多発しています。まずは管理会社の緊急連絡先に電話をし、指定の業者がいないか確認するのが鉄則です。指定業者であれば、建物全体の配管状況を把握しているためスムーズな対応が期待できますし、費用のトラブルも防げます。日常の予防策としては、トイレットペーパーを一度に大量に流さないこと、そして定期的に「大」のレバーでしっかりと流しきることが、配管内に汚れを溜めないコツとなります。